先日は、岡山県中小企業診断士会の理論政策更新研修を受講してきました。
そこで学んだ中小企業庁の委託調査『中小企業の成長と投資行動に関するアンケート調査(2015年12月)』について考察してみたいと思います。

IT投資を積極的に行う中小企業のほうが売上高経常利益率の水準が高い

IT投資の効果についてですが、IT投資を行っている企業と行っていない企業の3年間平均の売上高、売上高経常利益率を業種別に比較したところ、売上高、売上高経常利益率ともに、IT投資を行っている企業のほうが、行っていない企業に比べて水準が高いとのことです。

特に売上高経常利益率の面を見てみると、全業種平均では、IT投資あり企業の平均が3.0%なのに比較して、IT投資なし企業の平均は2.7%です。
製造業では、IT投資あり企業の平均が2.9%なのに比較して、IT投資なし企業の平均は2.3%であり、利益率の差は他業種に比べて最も大きくなりました。

つまり、IT投資には当然費用が発生しますが、売上高経常利益率が高いということは、IT投資にかかる費用が十分に回収できるだけでなく、かつ、高利益率も確保できているということになります。

高収益企業の方が、外注によりIT人材を活用している企業の割合が高い

現在はIT人材だけでなく、人材そのものの不足が課題となっておりますが、高収益企業のほうが、低収益企業に比べて、外注によりIT人材を活用している企業の割合が高いとのことです。

高収益企業は、販売、生産、物流、財務、人事など、調査対象の全ての業務領域で、外注によりIT人材を確保している割合が高いとのことです。
業務領域別に見ると、「生産管理」については、高収益企業が11.6%であるのに比べて、低収益企業は7.7%であり、大きな差が出ています。最も差が大きい業務領域は、「調達・仕入」「社内の情報共有」であり、4.6%の差があります。

つまり、高収益企業は、IT人材の採用、外注に関わらず、高収益確保のためにIT人材の確保に取り組んでおり、ひいては、IT投資に迅速に取り組んでいることが窺える結果と考えます。

『中小企業の成長と投資行動に関するアンケート調査(2015年12月)』の詳細はこちらをご覧ください。