「ベンダー(vendor)」は、「売り手」を意味する英語で、IT業界では、情報システム販売会社やITサービス提供会社のことを「ITベンダー」と呼びます。

そして、「ベンダーロックイン」とは、ある特定のベンダーが、ユーザーを自社製品で囲い込むことを言います。ベンダーロックインは、特にITに限ったお話ではありません。
ITにおいては、ある特定のITベンダーの製品、ソフトウェアにガッチリ囲い込まれてしまい、ユーザー企業が自由度を失って、その他のITベンダーと契約する余地がなくなってしまい、その後の契約が不利になったりする恐れがあります。

このように1社独占状態でITベンダーと契約する場合には、注意が必要です。

もちろん、自社内のシステムをまとめて購入する結果、「大口割引」の扱いで安くなったり、業者間のコミュニケーションロスが減少するメリットがありますので、プラス効果を発揮するケースもあります。

でも、囲い込んだITベンダーの「言いなり」になって、他社にオーダーできる余地がなくなってしまった結果、特に追加オーダーの際に、価格面で抵抗できなくなる事例があります。

その他の事例としては、1社独占になって、他社との契約を全て断ち切った結果、競合が減ったことに安心したのか、仕事のレベルが低下して、期待レベルまで到達しない、というケースも見られます。

医療でも「セカンドオピニオン」があるように、やはりITでも、「第二の意見」を聴くことは重要です。

ユーザー企業としては、独占契約にならないような契約形態、例えば、基幹系システムはA社だけど、他のシステムはB社、といった「マルチベンダー」形式の採用などの考慮が必要です。
ただ、経営リソースが限られた中小企業では、マルチベンダー契約が難しい場合があります。そういう時のために、自社の「IT人材」をしっかり育成して、「これは必要」「これは自社でやります」とはっきり渡り合える人材・体制を整えておくことが大切です。